パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第61章 ミュージックスタイル

　クレッシェンドメンバーが座っている場所は司会のヤモリの後ろなので、妙な動きをすると目立ってしまう。
　西本は、観客のエキストラの女性たちの怪訝な表情を見て、何とか気持ちを切り替えて優雅な笑顔を浮かべてみせた。すると、女性たちは一様に頬を染めた。

『kill Me kill Me　可愛い君よ
　口づけたまま 息絶えさせてくれよ
　kill Me kill Me最後の瞬間
　一番綺麗な 君を見ていたい』

　ボンバーダイヤモンドのメンバーが一斉にジャンプすると、ピアノ線で吊ってあったバケツがひっくり返されドバーと大量の水が降ってくる。
　メンバーは濡れ鼠になりながらも、飛び切りの笑顔で最後のポーズを決めた。
　エキストラも出演者も皆大喜びで拍手する。
　西本は久々のテレビ出演に少々緊張を覚えていたが、あぐりの変顔をずっと見せられていたおかげでだいぶ解れた。