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Love adventure
第61章 ミュージックスタイル

CMタイムに入り、スタッフの指示が大きな声で飛ぶ。
「クレッシェンドさん!スタンバイお願いします!」
西本は三広の背中をバーンと叩きニヤッと笑う。
「行きますよ。リーダー!」
「いってーなー!」
文句を言いながらも、三広は笑顔になっていた。
本番間近のざわめくスタジオで段取りの最終チェックをメンバーやヤモリとしている最中、西本は入り口から何か奇妙な物体が入ってくるのを見つけた。
(――?)
ホログラムのように照明に当たると虹色に輝く衣装に身を包んだ人間――
いや、衣装というか……あれは……
「――はまじろう……?」
はまじろうが二体。
一体は浜田で、もう一体は……
後ろから綾波がやって来て、はまじろうたちに何か指示を出している。
綾波は、もう一体のはまじろうの頭の部分を取って顔を近付けた。
「――ほなみ!」
はまじろうの着ぐるみに身を包んだほなみは滑稽と言うより、思いがけず愛らしかった。
綾波はほなみの頭の部分を掴み、顔を近付けて何かを囁いている。
ほなみは真っ赤になって必死に逃れようとしているように見えたが、決して嫌がっている風にも見えない。
西本の心に大きな安堵と同時に嫉妬が沸き上がり、同時にある強い決心が宿った。
「クレッシェンドさん!スタンバイお願いします!」
西本は三広の背中をバーンと叩きニヤッと笑う。
「行きますよ。リーダー!」
「いってーなー!」
文句を言いながらも、三広は笑顔になっていた。
本番間近のざわめくスタジオで段取りの最終チェックをメンバーやヤモリとしている最中、西本は入り口から何か奇妙な物体が入ってくるのを見つけた。
(――?)
ホログラムのように照明に当たると虹色に輝く衣装に身を包んだ人間――
いや、衣装というか……あれは……
「――はまじろう……?」
はまじろうが二体。
一体は浜田で、もう一体は……
後ろから綾波がやって来て、はまじろうたちに何か指示を出している。
綾波は、もう一体のはまじろうの頭の部分を取って顔を近付けた。
「――ほなみ!」
はまじろうの着ぐるみに身を包んだほなみは滑稽と言うより、思いがけず愛らしかった。
綾波はほなみの頭の部分を掴み、顔を近付けて何かを囁いている。
ほなみは真っ赤になって必死に逃れようとしているように見えたが、決して嫌がっている風にも見えない。
西本の心に大きな安堵と同時に嫉妬が沸き上がり、同時にある強い決心が宿った。

