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Love adventure
第61章 ミュージックスタイル
「本番が終わったら……本格的に口説いてやろうか?」

 壁に押し付けられ妖しい目で見つめられ、ほなみは首を振る。

「だっ……だって今日は色々と……だからっ……」

 綾波は、頭を軽く小突く。

「本気になったら、こんなモノじゃ済まないぞ」

 ドクン、とほなみの心臓が限界まで跳ねた瞬間、

「じゃじゃじゃーん!」

 と叫びながら浜田が楽屋から飛び出して来て、ほなみは慌てて綾波から離れた。
 浜田も、ほなみに負けず劣らずのキラキラした衣裳だった。
 頭の金色のハットには、やはり尻尾が付いている。そして何故か二股に分かれてい
た。

「ふっふっふ……はまじろうを考案して五年……ようやく日の目を見る事になったよ~!
 ほなみちゃん、頑張ろうね!」

 浜田はウキウキと跳び跳ねている。

「……あくまでクレッシェンドを引き立てる演出ですからね?……頼みますよ」

 綾波は、釘を刺す様に冷静に言ったが、浜田のテンションはヒートアップが止まらないようだ。

「うんうん!勿論!クレッシェの復活を華々しく応援させてもらうよ!
 さあ――暴れるぞ――フォーっ!」
「はまじろう&はま子さん!出番間近です!スタジオへお越しください!」

 スタッフが走って呼びに来た。

「は、はい!」

 三人はスタジオに小走りして向かった。
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