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第62章 熱愛宣言・略奪宣言

　西本は後ろを振り返り、三広と頷き合った。
　三広はスティッキを弾き合図する。

｢ワン、トゥー、スリー！｣

　ほなみと作ったバラードはアップテンポ調にアレンジされていた。
　明るいメロディーをギターで亮介が弾き、三広と野村がリズムを刻む。
　華やかなアルペジオを指でつま弾きながら、西本は叫んだ。

｢――"シャイニング・スター"
　聴いてください！｣

　跳ねるような愛らしいメロディーが、やがて明るい中にも哀愁を潜ませた物に展開していく。
　ヤモリは、立って手拍子をし始めた。
　出演者達も顔を見合わせ手を叩き始めると、観覧客も手拍子をする。