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第62章 熱愛宣言・略奪宣言

　ガシャーン！



　

　巨大なゴンドラはバラバラになり、大量の破片が一面に飛び散った。

｢――祐樹！｣

　メンバーも楽器を投げ捨て駆け寄る。
　あぐりも観客席から飛び出した。

｢ほなみ――っ｣
｢カメラ止めろ――！｣
｢救急車呼べ！｣

　スタッフの声が飛び交う。
　綾波が破片を避けながら、ふたりの姿を探した。

｢ほなみ！……祐樹……！｣
｢ほなみちゃーん！西くーん！｣

　浜田も走り回る。

｢ヤモリさん、放送を中止しましょう！｣

　スタッフが憔悴して叫ぶが、ヤモリは何かを見つけて指差した。

｢いや、カメラを回し続けなさい｣

　指差した先には、はま子を受けとめて抱き締め、横たわる西本の姿があった。