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Love adventure
第65章 捕まえて、蕩けさせて

綾波がリビングのドアを開けるなり、西本は彼を殴り飛ばした。
「キャアッ」
ほなみは思わず顔を覆う。
西本は、倒れた綾波の胸ぐらを掴んで引き寄せ、燃える様な目で睨む。
「貴様……昨夜ほなみとどこに居た!」
綾波は、切れた口の端から流れる血を拭おうともせず、挑発的にニヤリと笑った。
「さあ……どこだったかな」
「――こいつ!」
西本は馬乗りになり拳を振り上げ、綾波は抵抗する様子もなく、瞼を閉じる。
「止めて!」
ほなみが背中にしがみつくと、西本の拳が綾波の頬に当たる寸前で止まった。
綾波はゆっくりと瞼を開き、狼狽えるほなみを見て優美な笑みを溢す。
「……綾波さんは悪くないの!お願いだから止めて!」
西本は綾波を離し立ち上がると、ほなみの両腕を乱暴に掴んだ。
「何故庇う……」
煌めく瞳が真っ直ぐにほなみを射抜く。
「こいつに何か、されたのか――!」
ほなみは、ドキンと心が揺れてしまった。
西本はその動きを見抜いた様に、その瞳を激しい嫉妬で燃やしている。

