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第74章 攻防

｢――？｣

　綾波と野村も、訝しげに智也を見る。

｢おい、話があるのは俺にだろ？
　こいつらは関係ないんだ｣

　西本が口を挟むと、智也は鋭い目で見返した。

｢折角こうして皆様にも来ていただいたのですから、ゆっくりとお話しましょう……
　そんなに慌てなくてもいいでしょう？｣

　ほなみは不安げな視線を智也を向ける。
　そんな中、気を遣って出ていこうとするカナの背中に向かって智也が言った。

｢君も聞いていてくれ｣
｢えっ……で、でも｣
｢頼む｣

　座るように促され、カナは観念したように腰をおろした。