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Love adventure
第78章 急転

中野は、銃を構え、カナを押さえつけながら、ふと遠い目をした。
「家族を奪われ、生きる目的や希望を失っていた私を救ったのは、智也君なんだ……!」
「……?」
智也は、よくわからない、という風に困惑する。
中野は薄く笑った。
「君は覚えてないだろうね……」
「落ち着いて話しましょう。
このままでは、誰に取っても良い事にならない!」
智也は額に汗を滲ませる。
「私は……貴方が幸せなら他はどうだって良いんですよ」
中野はカナの頬に銃をピタピタと押し当てる。
カナが悲痛に叫んだ。
「……いやあっ!」
「止めろ!」
怒気を孕んだ智也の声と同時に、中野はカナを突き飛ばした。
「東野さん!」
智也はよろけるカナを素早く抱き留めた。
「私の望みを聞きたいか?」
中野はゆらり、と西本に一歩近づく。
「――!まずい」
綾波はいつでも飛び出せるように構えているが、下手なことは出来ない。西本どころかほなみまで怪我をさせてしまう。
西本はほなみを後ろへ隠し、じりじりと後ずさる。
「カメラさん、しっかり撮って下さいよ?決定的瞬間を逃さない様に……
今から、恥知らずで浅はかな若造に罰を下すんですから……」
中野は銃をくるりと回し、西本に向けた。
「やめて――!」
ほなみが悲鳴をあげた。
「わっわっウソだろっ」
「綾ちゃん!何とかならないの?」
亮介と三広が綾波を見ると、彼は唇を噛んだ。
「浜田さん――頼むっ」
浜田の驚異の身体能力と敏捷性にチャンスを賭けよう、と綾波は彼に目配せをするが、当の浜田は奇妙なふざけた動きで踊っている。
「家族を奪われ、生きる目的や希望を失っていた私を救ったのは、智也君なんだ……!」
「……?」
智也は、よくわからない、という風に困惑する。
中野は薄く笑った。
「君は覚えてないだろうね……」
「落ち着いて話しましょう。
このままでは、誰に取っても良い事にならない!」
智也は額に汗を滲ませる。
「私は……貴方が幸せなら他はどうだって良いんですよ」
中野はカナの頬に銃をピタピタと押し当てる。
カナが悲痛に叫んだ。
「……いやあっ!」
「止めろ!」
怒気を孕んだ智也の声と同時に、中野はカナを突き飛ばした。
「東野さん!」
智也はよろけるカナを素早く抱き留めた。
「私の望みを聞きたいか?」
中野はゆらり、と西本に一歩近づく。
「――!まずい」
綾波はいつでも飛び出せるように構えているが、下手なことは出来ない。西本どころかほなみまで怪我をさせてしまう。
西本はほなみを後ろへ隠し、じりじりと後ずさる。
「カメラさん、しっかり撮って下さいよ?決定的瞬間を逃さない様に……
今から、恥知らずで浅はかな若造に罰を下すんですから……」
中野は銃をくるりと回し、西本に向けた。
「やめて――!」
ほなみが悲鳴をあげた。
「わっわっウソだろっ」
「綾ちゃん!何とかならないの?」
亮介と三広が綾波を見ると、彼は唇を噛んだ。
「浜田さん――頼むっ」
浜田の驚異の身体能力と敏捷性にチャンスを賭けよう、と綾波は彼に目配せをするが、当の浜田は奇妙なふざけた動きで踊っている。

