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ジェミニの檻
第2章 it's all your fault

由岐の人気は判っていた。
が、過去までは、そしてそこまでは考えたくなかったのが本音だ。
どんなにモテたとしても、今は自分が彼女なのだ。
だが、そんな自信の裏付けは何もない。
由岐の言葉だけ。
キスだけ。
付き合って4ヶ月。
キス以上を求めて来ない由岐に不安にならなかったと言ったらそれは嘘だ。
でも、初めての六花には自分からなんて口が裂けても言えなかった。
「由岐くんは…優しいもん…」
「優しいって褒め言葉なのか?好きならヤリたいだろ?」
「…わ、たしが…初めてだから…」
震える声。
志貴は腕を取って立たせると、人気の無くなった図書館を出た。
「ここで待ってろ」
下駄箱の前に座らせて、鞄を残したまま志貴は鍵を戻しに職員室へ向かった。
ポケットでスマホが震える。
着信は由岐だった。
が、過去までは、そしてそこまでは考えたくなかったのが本音だ。
どんなにモテたとしても、今は自分が彼女なのだ。
だが、そんな自信の裏付けは何もない。
由岐の言葉だけ。
キスだけ。
付き合って4ヶ月。
キス以上を求めて来ない由岐に不安にならなかったと言ったらそれは嘘だ。
でも、初めての六花には自分からなんて口が裂けても言えなかった。
「由岐くんは…優しいもん…」
「優しいって褒め言葉なのか?好きならヤリたいだろ?」
「…わ、たしが…初めてだから…」
震える声。
志貴は腕を取って立たせると、人気の無くなった図書館を出た。
「ここで待ってろ」
下駄箱の前に座らせて、鞄を残したまま志貴は鍵を戻しに職員室へ向かった。
ポケットでスマホが震える。
着信は由岐だった。

