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ジェミニの檻
第2章 it's all your fault

「もしもし?」
『もしもし、俺、メール見た、志貴のこと、黙っててごめん、隠してた訳じゃないんだけど…』
「うん…あんまり似てないんだね、今日まで全然気付かなかったよ」
『そっか、まあ、特進だと会わないし、似てないのもそうかも』
「…由岐くんの方がかっこいい」
目を閉じながらそう言ったのは、瞼の裏に志貴が浮かんだから。
さっきまで嬲られていた耳に届くのは確かに由岐の声なのに。
『六花、あのさ、今週部活ないんだ、その、良かったら…うちに泊まりに来ないか?』
「え?」
『や、その…嫌じゃなかったら』
アイツ、オマエガハジメテジャナイヨ
志貴の悪魔の囁きの様なあの言葉が頭を廻る。
「行く…行きたい…何か食べたいものある?作るから」
『ん、考えとく、じゃあ買い物も一緒に行こう』
「由岐くん…早く会いたい…」
『六花、今どこ?』
「まだ学校、図書委員の仕事が終わらなくて、これから帰るとこ、由岐くんは家?」
『いや、部活終わってこれからミーティング』
「そっか…じゃあまた明日ね」
『ごめんな』
「ううん、大丈夫、じゃあ切るね––——」
『もしもし、俺、メール見た、志貴のこと、黙っててごめん、隠してた訳じゃないんだけど…』
「うん…あんまり似てないんだね、今日まで全然気付かなかったよ」
『そっか、まあ、特進だと会わないし、似てないのもそうかも』
「…由岐くんの方がかっこいい」
目を閉じながらそう言ったのは、瞼の裏に志貴が浮かんだから。
さっきまで嬲られていた耳に届くのは確かに由岐の声なのに。
『六花、あのさ、今週部活ないんだ、その、良かったら…うちに泊まりに来ないか?』
「え?」
『や、その…嫌じゃなかったら』
アイツ、オマエガハジメテジャナイヨ
志貴の悪魔の囁きの様なあの言葉が頭を廻る。
「行く…行きたい…何か食べたいものある?作るから」
『ん、考えとく、じゃあ買い物も一緒に行こう』
「由岐くん…早く会いたい…」
『六花、今どこ?』
「まだ学校、図書委員の仕事が終わらなくて、これから帰るとこ、由岐くんは家?」
『いや、部活終わってこれからミーティング』
「そっか…じゃあまた明日ね」
『ごめんな』
「ううん、大丈夫、じゃあ切るね––——」

