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ジェミニの檻
第4章 ビタースィート

「…消えてる…」
翌朝、パジャマを脱いだ六花は胸にあった痕が残って無いのに気付いた。
この辺りだった…指でなぞるけれど、もう無い。
「おはよー!」
えれなと渉、そして由岐が乗り飲んでくるいつもの駅。
「おはよ!」
由岐が隣に立ち、そっと手を繋いだ。
「土曜日、何時にする?」
「2時くらいでどうかな?いつもの南口で待ってる」
「オッケー、あー何作ってもらおうかなぁ?」
「難しいのはダメだよ?」
笑顔で頷く由岐。
「デートだって、渉!」
「はぁー春だねえ」
からかわれながら、降りていく二人をえれなと見送った。
「ね、志貴とあれから会った?」
学校までの道のりで不意に尋ねられたそれにドキッとする。
「ううん…」
咄嗟についた嘘。
「そっか、由岐なんか言ってた?」
「黙っててごめんって」
「双子なんて珍しくもないのにね!ま、志貴もいい奴だよ!ちょっととっつきにくいというか、かなりオレ様だけど」
「う、うん」
翌朝、パジャマを脱いだ六花は胸にあった痕が残って無いのに気付いた。
この辺りだった…指でなぞるけれど、もう無い。
「おはよー!」
えれなと渉、そして由岐が乗り飲んでくるいつもの駅。
「おはよ!」
由岐が隣に立ち、そっと手を繋いだ。
「土曜日、何時にする?」
「2時くらいでどうかな?いつもの南口で待ってる」
「オッケー、あー何作ってもらおうかなぁ?」
「難しいのはダメだよ?」
笑顔で頷く由岐。
「デートだって、渉!」
「はぁー春だねえ」
からかわれながら、降りていく二人をえれなと見送った。
「ね、志貴とあれから会った?」
学校までの道のりで不意に尋ねられたそれにドキッとする。
「ううん…」
咄嗟についた嘘。
「そっか、由岐なんか言ってた?」
「黙っててごめんって」
「双子なんて珍しくもないのにね!ま、志貴もいい奴だよ!ちょっととっつきにくいというか、かなりオレ様だけど」
「う、うん」

