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ジェミニの檻
第6章 不安材料

「何?」
「っ!ごめ…何でもない…」
由岐のことも全部は知らない。
志貴のことも…知らない横顔に志貴まで遠くなってしまう不安に駆られた。
志貴は離れようとする手を握った。
「志貴…?」
「繋ぎたいんだろ?高いからな」
志貴はそのまま駅へと向かった。
その後も志貴はちょくちょく六花のバイト先を訪れては宗治との天文学や物理の話しに花を咲かせた。
あれから、由岐とはすれ違っていた。
部活とバイトのシフトが合わず、電話やメールはするし、朝の電車では何事もなく会っていたが、デートまでは辿りつけずにいた。
「由岐くん、来週の土曜日、空いてる?花火大会があるの」
焦りも手伝って六花は花火デートに誘った。
「その日遠征があるんだけど…四時には帰ってくる予定だからいいよ」
「じゃあ6時に駅で!」
頷く由岐に六花は笑顔を零した。
久しぶりのデート。
六花は去年買った浴衣を着て行こうと期待を膨らませていた。
「っ!ごめ…何でもない…」
由岐のことも全部は知らない。
志貴のことも…知らない横顔に志貴まで遠くなってしまう不安に駆られた。
志貴は離れようとする手を握った。
「志貴…?」
「繋ぎたいんだろ?高いからな」
志貴はそのまま駅へと向かった。
その後も志貴はちょくちょく六花のバイト先を訪れては宗治との天文学や物理の話しに花を咲かせた。
あれから、由岐とはすれ違っていた。
部活とバイトのシフトが合わず、電話やメールはするし、朝の電車では何事もなく会っていたが、デートまでは辿りつけずにいた。
「由岐くん、来週の土曜日、空いてる?花火大会があるの」
焦りも手伝って六花は花火デートに誘った。
「その日遠征があるんだけど…四時には帰ってくる予定だからいいよ」
「じゃあ6時に駅で!」
頷く由岐に六花は笑顔を零した。
久しぶりのデート。
六花は去年買った浴衣を着て行こうと期待を膨らませていた。

