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寝取られ彼女。
第2章 Tsuda Hiroki
それが、亜衣だった。
「ねぇ、湿布どこにあるか知らない?」
そう聞くけど、聞こえてないのか無視されてるのか微動だにせず沈黙を保ってるその子。
「…、」
自分で探す…か。
まあ自分で探してから人に聞け、って感じだよな。
なんて思いながら探しつつ、その子をちらりと盗み見る。
特別可愛いという訳でもなく、じゃあブサイクかと聞かれたら強く首を振る。
どちらかというと、可愛い。
いや、全然可愛い。
熱におかされてるせいか、かなり色っぽく見える。
ぶっちゃけ…顔はドストライクだ。
美人でもなく不美人でもなく、って感じがいい。
後輩かな?
初めて見たなこの子。
靴ひも何色だ?
湿布見つけたら確認しよ…
そう思いつつ色んな所の引き出しを開け閉めして探してると、くい、と後ろから制服の裾を引っ張られて驚いて振り向いた。
「…え?と…」
振り向くと、あの女の子が俺の裾を引っ張って上目遣いで見上げてきてて。
どくん、と心臓が跳ねた。
「…何?どうしたの?」
平然を装って聞いたけど、俺の心臓はバックバクだった。
…ヤバいヤバい。
最近彼女と別れて欲求不満だから溜まってんだよ…
そんな可愛い顔で見ないでほしいんだけど…
そう思ってると。
「先輩、…っん、あたしのお願い…聞いてくれたら、…っは、湿布探してあげる…」
声…可愛い。
媚びは感じられない、一度聞いたら忘れられない独特の声。
思わず、頷いてた。
ここで頷いてなかったら、また未来は違ってたな。
すると女の子は凄く嬉しそうに笑って、俺の手を引いて…ベッドがある方に近づいた。
え?
そのまま一番奥のベッドまで行く女の子。
いや、
いやいやいやいや!
え!?ちょっと待て!!
「あの、…っ!」
手を離され、思いきり背中を押されて俺はベッドに倒れた。
「っちょ!…!」
俺の上に覆い被さった女の子は、ぺろりと唇を舐め…俺の唇に、噛み付いた。
「…!?…っん」
俺の唇を舌でこじ開け、絡められる舌。
大胆なのに、どこかぎこちないその絡め方は、俺の理性を激しく揺さぶって。
女の子の後頭部を掴み引き寄せ、自分から激しく舌を絡めた。
熱があるんだろうな。
口内が異常に熱くて、気持ちよかった。