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寝取られ彼女。
第2章 Tsuda Hiroki




ここまで来たら、女の子のお願いが何なのかさすがに分かる。

散々キスで高められて、もう取り返しがつかない。

「ぷはっ…ぁ、ん…先輩、抱いて…?」

うん…ここまでお膳立てされて、断る方が凄ぇよ。

「拒否権なしな…」

真っ赤な顔でにっこり笑った女の子の唇を再び貪り、体を反転させて押し倒す。

最初は先生が来ないかと心配しながらいたけど、あまりの快感にそんな事はどうでもよくなって。

甘い声に酔いしれながら、激しく激しく女の子を抱いた。






「あのっ、あの…先輩」

体を遠慮がちに揺する手に気付いて目を醒ました。

ゆっくり瞬きして…覚醒して目を見開く。

驚いて体を起こして女の子を見ると、にっこり微笑まれる。

「おはようございます、先輩」

終 わ っ た 。

やべー…、超可愛い笑顔浮かべてるけど、真顔になって蹴られたり殴られたりしねぇよな…?

最悪じゃん何やってんだ俺…

「…っ、」

ごめんなさい!

そう叫んで頭を下げようとした…けど。

「先輩…しーですよ。今先生いらっしゃるので」

…え?

俺に顔を近付け人差し指を口に当てた女の子は、小声でそう言って微笑んだ。

そして。

「あの…あたしに話合わせて貰ってもいいですか?ちょっとお芝居するので」

「…?あ、あぁ…」

よく分からなかったが頷いた。

すると、俺達が寝ていたベッドを囲んでいたカーテンを開けて飛び出していった女の子。

「せーんせい!広樹先輩、やっと起きましたよ~!」

…ええっ!?

あの子俺の事知ってたのか!? 

広樹先輩、って…俺、女の子の後輩からそう呼ばれたの初めてなんだけど。

…うわ、やべー…

色んな意味で感動してると、カーテンが勢いよくシャッと開いた。

「おう、津田。具合はどうだ?熱下がったか?」

保健医の瀬尾(せお)が入ってきて、俺に聞いてきた。

するとカーテンからひょっこり顔を出した女の子が笑顔で頷くから、俺も頷いた。

「…だいぶ楽なりました」

「そうか、ならよかった。お前らもう教室戻れ、7限始まんぞ」

…7限!?



 
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