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愛姫のあぶない投資性活
第12章 第三の男現わる〜そしてSM入門へ〜
麻木さんは一応、全体の状況を飲み込んで、安心したようだった。

「私たちがセフレだなんて、しかもあのオフィスでエッチしたこともあるような、生々しい関係。あんなピュアな人に知れたら、麻木さん、村中さんに会社辞められちゃうよっ。村中さん、将来の夢を目標に麻木さんから学ぼうと一生懸命に仕事のこと考えてるように見えたよ。言葉の節々からそれが伝わってきた。だから、私たちこれからは、完全にプライベートで逢おうね。いくら休業日でも、オフィスに私を呼び出すのは考え直して。」

「それはもうしないよ。」

「また会社に戻るの?IDカード着けっぱなしよ。」

「あぁ、これは機械警備のチップが入っているから、持っていていいんだ。明日、最初に出勤するのも僕だしね。今日はさっき言ったけど、もう退勤してきたから、会社には戻らない。」


「じゃあ、帰る?」

麻木さんは、すぐに返答しなかった。しばらく沈黙が続いた後に、

「これからホテルに行ってもいい?」

私は急な誘いに戸惑ったが、麻木さんとはよくあることだったから、それほど驚きはしなかったし、断る理由もなかった。それより、麻木さんがほぼ不眠不休で仕事をしている方が心配だった。

「私はいいけど、麻木さん、大丈夫?昨日も村中さんに聞いたけど、数ヶ月休み無しなんでしょ?身体壊しちゃうよ。いくら見た目は頑健でも、心臓に良くないよ。睡眠くらいはきちんと取らないと…」。

「大丈夫だよ。ちょこちょこと外出して、スーパー銭湯に行ったりして休んではいるし、睡眠は5時間はとってるから。健康保険組合の健康診断でも循環器系も消化器系も異常なしだよ。ついでに脳ドックも受けたけど、MRIでも異常はなかったから。ちょっと待ってて、待たされるの嫌だから、サイトで確認する。」

麻木さんは、車を停めると、ハザードランプを点滅させて、スマホを取り出し、ラブホテルの検索サイトで調べ始めた。そして、行こうと決めたホテルの電話番号をカーナビに登録した。

「ここから近い所、空室あるみたいだ。じゃあ行くよ。」

麻木さんは、少し方向を変えてカーナビに導かれ、目的のラブホに向かった。
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