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愛姫のあぶない投資性活
第18章 泥沼の愛憎
麻木さんは、私の開脚した膝を掴みながら身体を起こし、挿入したまま、まだ荒く息をしをしていた。

私は、自らの顔を覆っていた枕をずらして、枕カバーの生地を口から離し、片眼で麻木さんの様子を窺った。

麻木さんは、挿入したまま、開脚したままでいる私の膝を掴み、呆然と天井を仰いでいた。

私は、麻木さんのペニスの収縮を感じ取って、お尻と脚を上げると、ザーメンが膣から逆流するのも厭わず、脚を閉じ、膝を曲げて横向きになった。

麻木さんは、射精を終えたばかりなのに、余韻に浸ることもできず、私の動きに反応しきれなかったのか、私の足下の方向にのけぞって離れ、後ろに手を着いたようだった。私は枕を顔に当てがって抱えたまま、片眼で麻木さんを見つめていた。

麻木さんは放心状態だ。

最後まで欲情した態度を見せなかった、初めて見る私の様子に、明らかに動揺している様子だった。私は、肉体的には男性の麻木さんい蹂躙されてしまったが、精神的には麻木さんに勝利したと感じて、黙って彼の動向を片眼で窺っていた。

男性が、失いたくないと思っている女の、沈黙や涙に弱いことなど私にはお見通しだった。そして、麻木さんが、いくら私を乱暴に抱いたとしても、根は真面目で、優しく、そういう男性の典型であったことも知っていたから、最大限に女の武器を利用した。

「愛姫ちゃん…。……愛姫ちゃん…。」

私は、片眼で見つめながらも、沈黙を守った。

「ねえ、愛姫ちゃんっ!なんか言ってくれよ。」

私の重ねて閉じた足首を揺すって、麻木さんは必死に私に話しかける。でも私は沈黙を守った。

「愛姫ちゃん!怒っているのは解っているよ。僕はこんなふうにするつもりははかったんだ。でも結局は乱暴してすまなかった…。何とか言ってくれよ。もう僕とは縁を切る?」

私は、沈黙を守りながらも、どういう言葉を発しようか考え続けていた。うんと麻木さんを困らせてやりたい。そんな心底意地の悪い考えが首をもたげてきていた。

私は、少し無理をして鼻をすすった。すすり泣きを演じて見せたのだ。

「泣かないでくれよ。すまなかった。我慢しきれなかったんだ。正直、愛姫ちゃんとシタかったし、その思いがだんだん高まって自分を抑制できなかった。許してくれなんて言わないから、何かいってくれよ。」

私は、すすり泣きの演技を続けた。感情移入すると、本物の涙が流れてきた。
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