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王子の甘い罠
第1章 王
「長谷川さんが『多少過激な』官能小説を読んでいることは
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
「過激なセックスシーンのページに折り目がつくぐらい読み込んでいることも
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
「こんな過激なセックスをしたい願望があるのかも、なんてことは
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
こいつ・・・
何が王子よっ!
「だから、僕と、この本のようなセックスをしませんか?」
はぁぁぁぁ?
何言ってんの?
「こーゆーのは、本で読むからいいのよ」
「試したこともないのに?」
「・・・・」
「どうせノーマルなセックスしか経験ないんでしょう?」
「・・・・」
「長谷川さんはこーゆーセックスがしたいって相手に言えないタイプですもんね」
「・・・・」
「長谷川さんが感じたことのないような世界かもしれませんよ?」
「・・・・」
興味がないと言ったらウソになる。
でも、こんなセックスをしたいとは誰にも言ったことがない。
私のゆるんだ手を見逃さずにネクタイを私の手から抜き取った。
きっちりとネクタイを締めなおして
今までの爽やかな王子の笑顔とは全く逆の笑顔で言った。
「俺と、この本のようなセックスをしませんか?」
この男は王子の仮面をかぶった悪魔だ。
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
「過激なセックスシーンのページに折り目がつくぐらい読み込んでいることも
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
「こんな過激なセックスをしたい願望があるのかも、なんてことは
誰にも言いません。誓って」
「・・・・で?」
こいつ・・・
何が王子よっ!
「だから、僕と、この本のようなセックスをしませんか?」
はぁぁぁぁ?
何言ってんの?
「こーゆーのは、本で読むからいいのよ」
「試したこともないのに?」
「・・・・」
「どうせノーマルなセックスしか経験ないんでしょう?」
「・・・・」
「長谷川さんはこーゆーセックスがしたいって相手に言えないタイプですもんね」
「・・・・」
「長谷川さんが感じたことのないような世界かもしれませんよ?」
「・・・・」
興味がないと言ったらウソになる。
でも、こんなセックスをしたいとは誰にも言ったことがない。
私のゆるんだ手を見逃さずにネクタイを私の手から抜き取った。
きっちりとネクタイを締めなおして
今までの爽やかな王子の笑顔とは全く逆の笑顔で言った。
「俺と、この本のようなセックスをしませんか?」
この男は王子の仮面をかぶった悪魔だ。