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王子の甘い罠
第2章 子
この男・・・・
いきなり何言ってんの。
「あ。いきなり何言ってんの。って顔してる」
「・・・・」
「長谷川さん、俺のこと知ってます?」
「僕」が「俺」に変わった。
王子の笑顔をかなぐり捨てた悪魔が敬語を使うことに違和感がある。
「知ってる。真樹が。山口真樹が・・・よく王子のことを話してるわ」
「それは光栄です。山口さんとは確か同期でしたよね」
う~んと両手を上げて伸びをした後に
スーツの上着を脱いで横の椅子に置いた。
「なんで脱ぐのよ。もう1杯飲んだから帰るわよ」
「まだです。話が終わってませんよね」
「あんた、会社でのイメージとは正反対ね?エセ王子」
私の言葉に笑いをもらす。
「エセ王子かぁ。そっちのほうが俺にぴったり」
目を細めて睨む私を見て苦笑いする。
「すみれさん。入社以来憧れていました。
海外事業部でバリバリ仕事をしているところが」
「・・・・」
「俺になびかないところが」
「・・・・あんたナルシストのドM?」
「まさか。俺はSです。Mなのはすみれさんでしょう?」
そう言って本をぺらぺらとめくった。
「ほら?」
癖の付いているページを開いて私に見せた。
「仕事ができてカッコいいのに、
実はセックスはM願望があるところがいいですよね」
「・・・・あんたね」
テーブルの下で弁慶の泣き所を蹴ってやった。
「いたっ」
いきなり何言ってんの。
「あ。いきなり何言ってんの。って顔してる」
「・・・・」
「長谷川さん、俺のこと知ってます?」
「僕」が「俺」に変わった。
王子の笑顔をかなぐり捨てた悪魔が敬語を使うことに違和感がある。
「知ってる。真樹が。山口真樹が・・・よく王子のことを話してるわ」
「それは光栄です。山口さんとは確か同期でしたよね」
う~んと両手を上げて伸びをした後に
スーツの上着を脱いで横の椅子に置いた。
「なんで脱ぐのよ。もう1杯飲んだから帰るわよ」
「まだです。話が終わってませんよね」
「あんた、会社でのイメージとは正反対ね?エセ王子」
私の言葉に笑いをもらす。
「エセ王子かぁ。そっちのほうが俺にぴったり」
目を細めて睨む私を見て苦笑いする。
「すみれさん。入社以来憧れていました。
海外事業部でバリバリ仕事をしているところが」
「・・・・」
「俺になびかないところが」
「・・・・あんたナルシストのドM?」
「まさか。俺はSです。Mなのはすみれさんでしょう?」
そう言って本をぺらぺらとめくった。
「ほら?」
癖の付いているページを開いて私に見せた。
「仕事ができてカッコいいのに、
実はセックスはM願望があるところがいいですよね」
「・・・・あんたね」
テーブルの下で弁慶の泣き所を蹴ってやった。
「いたっ」