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第5章 処女膜と天使の消失

「…うん」

「明日奈ちゃんの"可愛い天使"は何処にも居ない。素の俺が嫌なら…もう近づかない方がいいよ」

天志は冷たく言い捨て、あたしを振り返りもせずに部屋を出ていってしまった。

一人になったあたしは、何をする気にもなれずベッドに横になって枕に顔を埋める。

すると天志の残り香が鼻をくすぐり、また涙が込み上げてきた…