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禊(みそぎ)
第1章 慟哭



私達はしばらくベッドに横たわり、惰眠を貪った。
彼の腕に抱かれ、安堵に包まれ、短い時間だけど、ぐっすり眠った。

彼の寝息が静かに部屋に響いていた。
カーテンの隙間から夕陽が差し込み、壁掛け時計を紅く照らしている。

ちょうど18時を指していた。

私は彼を起こさない様に静かに腕をほどき、身支度をはじめた。

ベッドの脇に落ちている下着に手を伸ばす。
あそこからトロッと、彼の精子がこぼれ出す感触がした。

枕元のティッシュペーパーを手に取り、私はそれを拭き取る。

そして私の気持ちの中に今日の出来事について何も後悔が無い事を確認した。
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