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作品集
第10章 平成28年2月…
歌の紹介!

●「千年の古都」(歌/都はるみ:1990年:日本コロムビア)

「アンコ椿は恋の花」
「涙の連絡船」「あら、見てたのネ」「好きになった人」…こういったデビューから順風満帆にヒット曲を連発していた頃の都はるみさんのは、ともかく
「勢い」「エネルギッシュ」のひとこと。これも
「若い」時のパワーなんでしょうね。
1976年の「北の宿から」で、頂点をとってからというもの、はるみさんの歌には「風景」が見えてきました。歌詞に様々な「風景」や「光景」が描かれてくると、歌の主人公の気持ちも
鮮明に伝わるのだとか。
「北の宿から」を境に、
都はるみさんの歌の様相が、何か「叙情的」な傾向が現れてきているように思います。
「雨やどり」(1977年)なんて歌は、歌を聴いてるだけでしとしと雨が降る
「風景」が見えてくるようでした。
朗々と壮大な古都の風景を織り込んだこの歌を聴くと、これまでとまるで違う
ビブラートやブレスに、
リスナーは新鮮な感覚になったものでした。



●「天城越え」(歌/石川さゆり:1986年:日本コロムビア=当時所属)

石川さゆりさんの歌のなかでも、女性に支持される歌がこの歌ですね。
静岡県の伊豆半島中程にある「天城峠」。今も旧国道の「天城随道」(随道とはトンネルのこと)があり、歩いて通過することができます。

狭いトンネルで、よくこんな道で用が足りていたなと思うような道です。夏場なら海岸線の街に比べて相当涼しく、大変気持ちの良い場所ですが、トンネルに至る「つづら折り」の狭い道は、勾配もカーブもきつくて大変な難所です。なるほど、この峠越えをするには、この歌のように結構な覚悟がいるんだろう……



●「雪國」(歌/吉幾三:1986年:徳間ジャパン)

「俺はぜったい!プレスリー」で出てきたときには、この人にこんなすごいエンターテイナーぶりが潜んでいると、リスナーは誰も思わなかったものです。
だいたいこの方は
山岡英二さんという名前で、1973年にアイドル歌謡としてデビューしていたんです。
作詞も作曲もできる、いわば「シンカーソングライター」。演歌界じゃ非常に珍しいですね。


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