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第18章 平成２８年１０月１日

素晴らしいと思いました。
◆漫画家　　手塚治虫氏

大丈夫です。ボクにできるんですから、あなたにもできます。

よくいわれることだが、
もしも、日本に手塚治虫がいなかったとしたら？
日本が他国に類のない、成熟した漫画文化大国になることはなかった。

そして、大人がカフェや
電車内で堂々と漫画を読む姿を外国人にとがめられたときに・・・

「あなたの国には手塚治虫がいなかったんだから仕方ないね！」
と啖呵をきることもできなかった。

「鉄腕アトム」
「ジャングル大帝」
「火の鳥」
「リボンの騎士」
「ブラックジャック」・・・次々とヒットを世に送り出し、さらに1963年に国産初の連続テレビアニメ制作に着手するなど、手塚治虫が日本の娯楽文化を牽引し続けたことは改めて
説明する必要はない。

漫画15万枚。
アニメーション500本。
生涯で残した作品の数だけを見ても、誰もが驚愕する。手塚治虫は漫画家
、アニメ作家といった枠を超えた不世出の天才であり、ダ・ヴィンチやピカソ、はたまたモーツアルトなど、世界史に名を連ねる
偉人と肩を並べるべき
特別な存在。
と話をまとめられるのが
我々の常だ。
しかし、本人は「天才」と、ひと言でくくられることを快く思っていなかった。
「大丈夫です。ボクができるんですから、あなたもできます」

これは手塚治虫が漫画やアニメーションのスタッフたちに語った言葉として伝わった。