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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第14章 夢の終わり
―いよいよ明日の朝には視察地を発って都に帰るという日の昼下がりでした。殿下が百合の花を見つけたと意気揚々と私に話されるのです。この季節に百合の花などあるはずがない、錯覚でしょうと申し上げたのですが、殿下はどうでも間違いないと私を振り切って行かれました。
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