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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~
いかにも彼らしい控えめな言い方に、ソナは軽く頷いた。
「それは構いません。でも」
「でも?」
ハンが小首を傾げるようにして囁く。寄り添い合うようにして並んで歩きながら、ハンは心もち身を屈めソナの耳許で囁きかけている。傍から見れば、さぞ睦まじい恋人同士の親密な光景に見えるかもしれない。そう思うと、ただでさえハンがすぐ側にいるというだけで動悸を打つソナの心臓はもう破裂しそうだ。