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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~

「仕方なかったのよ。伯父さんは宮殿で威張っている学者なんかよりよほど物識りだった。若い頃は科挙を受けたいって猛勉強したの。実際に試験を受けて合格もしたほどの人なのに、何でか後になって別の受験者の答案と入れ替わっていて手違いだって言われて、不合格になったの。その代わりに合格したのは当時の右議政さまの息子だったそうよ。伯父さんは納得がいかないって、抗議したらしいけど、取り合って貰えなかったって」
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