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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~
ソナが当然と言わんばかりに桜色の唇を突き出した。それが物凄く扇情的な仕種だとまだ十七歳の無垢な少女は知らない。ハンの白い頬が上気した理由も知らず、ソナはしたり顔で続けた。
「あら、もちろん、それはハンが女だったら、内官じゃなくて女官になれるからよ。ハンほどの艶っぽい美人なら、ひとめで国王さまの眼に止まって側室になれるわ。寵姫になって王子さまを生めば、この国の王妃だって望めたかもしれないのよ?」
「あら、もちろん、それはハンが女だったら、内官じゃなくて女官になれるからよ。ハンほどの艶っぽい美人なら、ひとめで国王さまの眼に止まって側室になれるわ。寵姫になって王子さまを生めば、この国の王妃だって望めたかもしれないのよ?」