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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~
 先刻から、ハンはちらちらと隣を窺っていた。ソナはたたでさえ大きな瞳をきらきらと輝かせている。ここは先刻、ソナが行きたいといった店である。都でもとりわけ賑やかな目抜き通りは今日も大勢の人々が行き交っている。その両端に露店が店を出していて、ソナがハンを連れていったのは、小間物を扱う露天商だった。
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