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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~
「綺麗」
 思わず声を洩らすと、ハンが囁いた。
「これを一緒に見たいと思ってね」
「素敵だわ、ありがとう、ハン」
 ソナは心底嬉しかった。どんな高価な光り輝く玉石を貰うより、今夜の夜空に輝く無数の灯りの方が心に残る。たとえ燈籠の灯りは消えてしまっても、ハンが見せてくれたこの美しき光景はこれから先もずっとソナの心を明るく照らしてくれることだろう。
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