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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第5章 真心の証(あかし)~逢瀬は美しく儚く~
 覗き込んだ薄紅色の燈籠には
―想い人といつまでも添い遂げられますように。       
 達筆で書かれていた。真っ赤になったソナも無言で自分の燈籠を示した。
―初恋が実りますように。
 ハンが途端に眼を輝かせる。
「そなたの初恋というのは、いつだ?」
 ソナはそっぽを向いた。
「知りません。いつだって良いでしょ」
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