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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第6章 恋人の秘密
 女の鋭い悲鳴が上がったかと思うと次の瞬間には、右頬に灼けるような痛みを憶えていた。
「無礼者ッ、国王殿下のお通りであるぞ」
 痛みに痺れる頬を押さえ、涙ぐんだ瞳で見上げれば、たまに見かける国王付きの大殿尚宮が物凄い形相で睨んでいた。
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