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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第6章 恋人の秘密
 ハンが手を伸ばし、そっとソナの右頬に触れる。赤く腫れた箇所を幾度も指先で撫でた。
「可哀想に」
 やがて指先が唇に変わる。熱を孕んだ唇がソナの頬に押し当てられた。
「だが、やはり内官でなくて良かった。さもなければ、男としてそなたに女の歓びを与えてやることはできなかったからな」
「―はい」
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