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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第6章 恋人の秘密
 涙を宿した瞳で嫋嫋と見上げれば、それだけで王は満面の笑みを浮かべた。
「初夜で花嫁に嫌われてしまっては困る。今宵は虐めるのはこれくらいにしておこう」
 ハンが枕許の燭台に息を吹きかけ、閨の内は淡い闇に満たされた。
 後は月明かりが差し込む室内で衣擦れの音とあえかな声が響くのみ―。
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