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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第4章 初めての恋
が、実際にそれぞれの部署で働く女官たちすべてが国王の前に出るわけでもなく、ましてや更にその下で働く水汲みのソナなぞ、既に後宮入りして半年になれども、遠目にも王を見たことは一度もない。
かといって王の女たちがいる後宮に男性はそうそう訪れるはずもなく、自由に行き来するのは内官、つまり男性機能を人工的に失わせられた宦官だけだ。彼らは男性であっても男性ではない。だからこそ、自由に王の女たちがいる場所を闊歩できる。