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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第10章 昼間の密会
 いずれにしろ、昼間は眠るかのようにひっそりと静まった色町は、夜になると別世界のように様変わりする。漆黒の闇に蒼と紅を基調とした提灯の明かりが無数に点り、一種独特の艶めかしい雰囲気が漂い始める。
 客引きの男が声高に通りを行く男を呼び入れようと叫び、妓生が顔見知りを見つけ嬌声を上げてしなだれかかる。
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