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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第13章 伝え切れなかった気持ち
 ソナは訝しく思いながらも言われたとおり、シム尚宮と二人の女官を連れて南園の池へと向かった。先導の女官が雪洞を掲げ、足許を照らしながら進む。少し歩いてやっと池へと続く小道を辿ってきた時、普段は滅多と愕きを露わにせぬシム尚宮が声を上げた。
「淑媛さま、あれは何にございましょう?」
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