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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第13章 伝え切れなかった気持ち
「言い伝えでは、この燈籠一つ一つが亡くなった人の魂なんだそうだ。この灯りを頼りにあの世から大切な人の魂が還ってきて、焔となって燈籠に宿るといわれている」
 ソナが瞳をきらめかせた。
「では、殿下。町でお話し下さった殿下の曾祖父(ひいおじい)さまだという直宗さまと和嬪さまの魂ももしかしたら、今、ここに還ってきているのでしょうか?」
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