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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第13章 伝え切れなかった気持ち
「今夜は私とソナだけの燈籠祭だ。初めて一緒に見た燈籠祭、今宵の私だけの燈籠祭、私にとって、どちらも生涯忘れられない夜となった。ソナ、これから先、どこでこの燈籠祭を見かけたとしても、私を思い出してくれ」
 そのしまいの科白に、ソナはハッとした。
「殿下、何故、そんな哀しいことをおっしゃるのですか? それでは、まるで私と殿下が離れ離れになってしまうかのようです」
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