この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
白い背中と君の藍
第6章 アメジスト◇束縛の印
「メグ?」
そんな私を鳥羽さんは不思議そうに眺める。
両手を胸元から離して、一センチもない痕を再び確認した。
このまま一生残って欲しいとすら思ったけど――――
「これって……何日くらいで消えちゃうのかな?」
「ん? 二、三日もすれば消えるよ」
現実はそうだろう。
数日で消えるから鳥羽さんはキスマークをつけたのかもしれないけど、消えてしまったら今日の思い出も、あっという間に過去になってしまいそうで寂しい。
ドックン――――
まるで痣が種みたいに胸の奥まで根を伸ばし、私の中で紫色の欲望が芽吹く。
今までの自分からは想像出来ない言葉が口を衝いていた。
「鳥羽さん……もっと痕をつけて」
「え……?」
「だってこの痣の色、綺麗なんだもん。桜の花弁が舞うみたいに、もっとつけて欲しいな」
「花弁みたいに?」
「うん……」
いつも受け身な私が擦り寄って大胆なお願いをしてきたからか、鳥羽さんも流石に少し戸惑い気味の顔になっていた。
そんな私を鳥羽さんは不思議そうに眺める。
両手を胸元から離して、一センチもない痕を再び確認した。
このまま一生残って欲しいとすら思ったけど――――
「これって……何日くらいで消えちゃうのかな?」
「ん? 二、三日もすれば消えるよ」
現実はそうだろう。
数日で消えるから鳥羽さんはキスマークをつけたのかもしれないけど、消えてしまったら今日の思い出も、あっという間に過去になってしまいそうで寂しい。
ドックン――――
まるで痣が種みたいに胸の奥まで根を伸ばし、私の中で紫色の欲望が芽吹く。
今までの自分からは想像出来ない言葉が口を衝いていた。
「鳥羽さん……もっと痕をつけて」
「え……?」
「だってこの痣の色、綺麗なんだもん。桜の花弁が舞うみたいに、もっとつけて欲しいな」
「花弁みたいに?」
「うん……」
いつも受け身な私が擦り寄って大胆なお願いをしてきたからか、鳥羽さんも流石に少し戸惑い気味の顔になっていた。