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白い背中と君の藍
第6章 アメジスト◇束縛の印
その時――――

鳥羽さんの唇が背中から離れた。

邪魔しちゃったかな?

「鳥羽さん?」

恐る恐る鳥羽さんの方を見ると

「お待たせ。出来たよ」

唇を赤く濡らしながら、優しく微笑んでいる。

「あ……本当!」

「うん……見る?」

「見たい!!」

「ぷっ、こっちおいで」

鳥羽さんはスタンドミラーの前に私を移動させ、背中を見えやすいように手鏡を持ってきて合わせ鏡をしてくれた。

「メグ、見える?」

「……うん、見える」

鏡に映った自分の背中に一瞬息を飲み込む。

そこには鮮やかな大輪の紫の華が咲いていた。

「感動した」って一言では言えない。

全身の細胞が震えて、身体中に鳥肌が立った。

「す、凄い……」

「結構大きくなったけど、大丈夫?」

「うん!  全然平気!  鳥羽さん以外見せないし!」

「はは!  そっか」

無邪気に笑う鳥羽さんの笑顔に胸が熱くなる。

この背中を他の誰かが見たら気味悪く思うかもしれないけど、私には宝物のように輝いて見えた。

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