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白い背中と君の藍
第6章 アメジスト◇束縛の印
谷間の咲いていた花から、頂の蕾に指を移動させる。

その赤い突起は触ってもいないのに、凄く硬くなっていた。

尖がった先を指先で円を描くように縁取っていく。

小さな先端から甘い感覚が胸元に広がり出した。

「鳥羽……さん……」

愛しい彼の名前を呼ぶと、雨の日のように湿った茂みの奥がジンジンと疼いてくる。

片方の手を膨らみに添えたまま、もう一方を黒い茂みに辿らせて行く。

水気で柔らかくなった毛並みをカーブに沿って撫で下ろし、隠れた割れ目を見つけ出す。

足を軽く開き広がった渓谷へ指を進めた。

大量の液体でびしょ濡れの谷間は、降り注ぐ物とは別の感触で指を滑らせる。

秘境に隠れた果実が、待っていたかのようにプックリと熟れていた。

指先で軽く押して、ゆっくりと捏ねていく。

胸の先よりも強い痺れが、秘境の洞窟の奥で反響し始めた。

「ん……あぁ……」

鳥羽さんと交わるようになってから、会えない時はこうやって自分で触るようになっていた。

感じやすい所を弄る自分の指を鳥羽さんの指だと思って想像する。

「鳥羽っ……さぁぁぁん……」

鳥羽さんの情事を思い出しながら、声を殺して自分の身体をまさぐっていった。

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