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白い背中と君の藍
第6章 アメジスト◇束縛の印
「メグ……ごめん。隣の部屋でうたた寝してた」
申し訳なさそうに目を細めた鳥羽さんが状況を話してくれただけで、気持ちが穏やかになってくる。
「ふふ、そっか。今日早過ぎたかな?」
「ううん……昨日は遅くまで描いてたから、ちょっと寝たのが遅くてさ」
「へぇ〜! 何描いたの? 見たいな!」
いつもの風景画だと思って気軽に言ったら――――
「あ……ちょっと、まだ描けてないから」
鳥羽さんは、物凄く気まずそうな顔をした。
え……何?
瞬間、痣がカッと燃えるように熱くなる。
「そっか……上がっていい?」
「うん、お茶淹れるよ」
「お邪魔します……」
普段と同じシチュエーションになったけど、胸の奥にはドロッとした汚い感情がジワジワと浸み出てきて息苦しい。
カラ――――ン……
「メグ、はい」
「うん……ありがとう」
鳥羽さんに、差し出されたグラスを両手で受け取る。
目の前で揺れる氷の音が、何だか遠くに聞こえた……。
申し訳なさそうに目を細めた鳥羽さんが状況を話してくれただけで、気持ちが穏やかになってくる。
「ふふ、そっか。今日早過ぎたかな?」
「ううん……昨日は遅くまで描いてたから、ちょっと寝たのが遅くてさ」
「へぇ〜! 何描いたの? 見たいな!」
いつもの風景画だと思って気軽に言ったら――――
「あ……ちょっと、まだ描けてないから」
鳥羽さんは、物凄く気まずそうな顔をした。
え……何?
瞬間、痣がカッと燃えるように熱くなる。
「そっか……上がっていい?」
「うん、お茶淹れるよ」
「お邪魔します……」
普段と同じシチュエーションになったけど、胸の奥にはドロッとした汚い感情がジワジワと浸み出てきて息苦しい。
カラ――――ン……
「メグ、はい」
「うん……ありがとう」
鳥羽さんに、差し出されたグラスを両手で受け取る。
目の前で揺れる氷の音が、何だか遠くに聞こえた……。