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白い背中と君の藍
第6章 アメジスト◇束縛の印
巻き付いた布が最後にグッと力を込めて結ばれる。

「大丈夫?  痛くない?」

「うん……大丈夫」

本当に鳥羽さんはキツく縛ってくれた。

手首を少し動かしただけで、布が肉に食い込んで痛いけど、鳥羽さんに強く束縛されているみたいで、気持ちが落ち着いてくる。

縛られた手首にうっとりと微笑んでいると、鳥羽さんは私の身体を持ち上げて壁際に背中を押し付けた。

「鳥羽さん?」

握り拳を合わせた手を頭上より高く持ち上げられて、壁に取り付けられていたフックに布を引っ掛けられる。

絵のモチーフでも飾るのか、中途半端な高さに刺さっているフックは私を飾るには、丁度良い高さになった。

腰は床に下ろせてるけど、両腕が上がってぶら下げられているみたいな絵面になっている。

縛ってとは言ったけど、壁に貼り付けられるとは思ってもみない。

「あの……鳥羽さん……」

先が読めない行動に戸惑いの目を向けると

「メグ……綺麗だよ」

鳥羽さんは空を見詰める時のような虚ろな目付きで、頬の輪郭を指先で撫でた。

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