この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
白い背中と君の藍
第2章 タンジェリン◇もっと知りたい
さっきまで空を真っ直ぐ見据えていた目を両手で覆い、背中を丸めて頭が項垂れていく。
「大丈夫ですか!?」
恥ずかしいとか言っている場合じゃなかった。
凄く苦しそうな表情をしていたから具合が悪いのかと思って、反射的に声を掛けてしまうと――――
「……あ」
「っ!!」
私の声に反応して顔を上げた男性とバッチリ目が合う。
――――泣いてた?
涙を浮かばせていたのか、男性の瞳は潤んでいた。
ドックン!
また初めて声を掛けた時と同じく、胸が高鳴って鼓動が早くなる。
今まで誰とも付き合ったことないから、男の人に免疫がないからとかではなくて――――
あの吸い込まれる『藍色』のように、無性に惹きつけられてしまうのだ。
『知りたい』――――
私、この人のこともっと知ってみたい。
虚空を射抜くこの瞳に何が映っているのか、どうしようもなく知りたくて……
この衝動が止めどなく溢れ出してきて、抑えきれない。
「大丈夫ですか!?」
恥ずかしいとか言っている場合じゃなかった。
凄く苦しそうな表情をしていたから具合が悪いのかと思って、反射的に声を掛けてしまうと――――
「……あ」
「っ!!」
私の声に反応して顔を上げた男性とバッチリ目が合う。
――――泣いてた?
涙を浮かばせていたのか、男性の瞳は潤んでいた。
ドックン!
また初めて声を掛けた時と同じく、胸が高鳴って鼓動が早くなる。
今まで誰とも付き合ったことないから、男の人に免疫がないからとかではなくて――――
あの吸い込まれる『藍色』のように、無性に惹きつけられてしまうのだ。
『知りたい』――――
私、この人のこともっと知ってみたい。
虚空を射抜くこの瞳に何が映っているのか、どうしようもなく知りたくて……
この衝動が止めどなく溢れ出してきて、抑えきれない。