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白い背中と君の藍
第2章 タンジェリン◇もっと知りたい

とは言え――――
流石にちょっといきなり過ぎたか、男性はまだ不思議そうな顔をしている。
折角話せるきっかけが出来ているのに、このまま終わらせたくない。
どうしよう……。
なけなしの知恵を振り絞って真剣に考えていると、男性の顔が柔らかく綻んだ。
え――――笑った!?
たった少しだけ、はにかむように微笑んだ顔に奇跡を感じてしまう。
人が笑うことなんて、ごく自然で当たり前だと思っていたのに、会った時から無表情だった男性の笑顔に感激が湧いてくる。
そして、もっと彼の笑顔を見てみたいと思った。
感動の余り食い入るように見詰めていると、男性は静かに呟いてきた。
「君、面白いね」
笑顔で褒めて貰った言葉は決して女子向けではないけど、それでも確実に男性の中で私の像が描かれ出している。
彼から発せられる一言に鮮やかな黄昏のタンジェリンに劣らないくらい、胸の中に鮮やかな花が咲き誇っていく。
その奥に――――
実際に描いて貰えないかな?
――――小さな欲望の芽が息吹出した。
流石にちょっといきなり過ぎたか、男性はまだ不思議そうな顔をしている。
折角話せるきっかけが出来ているのに、このまま終わらせたくない。
どうしよう……。
なけなしの知恵を振り絞って真剣に考えていると、男性の顔が柔らかく綻んだ。
え――――笑った!?
たった少しだけ、はにかむように微笑んだ顔に奇跡を感じてしまう。
人が笑うことなんて、ごく自然で当たり前だと思っていたのに、会った時から無表情だった男性の笑顔に感激が湧いてくる。
そして、もっと彼の笑顔を見てみたいと思った。
感動の余り食い入るように見詰めていると、男性は静かに呟いてきた。
「君、面白いね」
笑顔で褒めて貰った言葉は決して女子向けではないけど、それでも確実に男性の中で私の像が描かれ出している。
彼から発せられる一言に鮮やかな黄昏のタンジェリンに劣らないくらい、胸の中に鮮やかな花が咲き誇っていく。
その奥に――――
実際に描いて貰えないかな?
――――小さな欲望の芽が息吹出した。

