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白い背中と君の藍
第2章 タンジェリン◇もっと知りたい

でも実際、言葉を交わしたのなんてほんの少しだけだ。
もしかしたら今日でもう二度と会えない可能性だってあるかもしれないのに……
せめてまた会うチャンスが欲しい。
そんな望みを持ちながら、彼がくれた言葉に自分のを紡ぐ。
「はい……時たま言われます」
思っていることとは裏腹に、気の利いた言葉一つ言えなかった。
これが自分の経験値の乏しさなんだと情けなくなる。
きっと智充先輩なら、こういう時スマートに返せるんだろうな。
智充先輩も男性なのに、思わず引き合いに出してしまっていると――――
「絵の具……見る?」
先輩なら絶対言わないだろう的な、返事を返された。
「え!? 絵の具?」
「絵の具……好きなんでしょ?」
「はい……一応」
「家になら、沢山あるけど……時間大丈夫なら」
「時間は大丈夫ですけど」
一体何が起きているのか直ぐには理解出来なくなっていて、私のキャパシティーを遥かに超えていく。
「どうする?」
どうするって……
どうしたらいいの??
その瞬間――――
――――『知りたい』!!
胸の奥で咲こうとしている願望が叫んだ。
もしかしたら今日でもう二度と会えない可能性だってあるかもしれないのに……
せめてまた会うチャンスが欲しい。
そんな望みを持ちながら、彼がくれた言葉に自分のを紡ぐ。
「はい……時たま言われます」
思っていることとは裏腹に、気の利いた言葉一つ言えなかった。
これが自分の経験値の乏しさなんだと情けなくなる。
きっと智充先輩なら、こういう時スマートに返せるんだろうな。
智充先輩も男性なのに、思わず引き合いに出してしまっていると――――
「絵の具……見る?」
先輩なら絶対言わないだろう的な、返事を返された。
「え!? 絵の具?」
「絵の具……好きなんでしょ?」
「はい……一応」
「家になら、沢山あるけど……時間大丈夫なら」
「時間は大丈夫ですけど」
一体何が起きているのか直ぐには理解出来なくなっていて、私のキャパシティーを遥かに超えていく。
「どうする?」
どうするって……
どうしたらいいの??
その瞬間――――
――――『知りたい』!!
胸の奥で咲こうとしている願望が叫んだ。

