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白い背中と君の藍
第10章 エメラルドグリーン◇希望の光
麦茶を飲んでこの場をやり過ごそうすると、グラスの中には溶けた小さな氷しか残っていない。
「あ……」
伸ばした手が空中で虚しく止まるタイミングで、お母さんは嬉しそうに両手を合わせて、お昼ご飯の話をしてくれた。
「二人ともお腹空かない? 丁度お昼時だし、ご飯食べて行って! 二人が来ると思って沢山作ったのよ」
「いいんですか! お言葉に甘えて頂きます! 孝秀も久々のお母さんのご飯楽しみでしょ!」
「うん……そうだね」
四年間ほぼお弁当生活だった孝秀には、最高のご馳走に違いだろう。
お母さんは本当に嬉しそうに笑って、立ち上がる。
これはちょっとお母さんとコミュニケーションのチャンス!
「お母さん! 私も手伝わせて下さい!」
「えっ!? ふふふ、恵さんと一緒に台所に立つのも楽しそうね。お願いしちゃおうかしら」
「はい!! 不束者ですが宜しくお願いします!」
「ぶっ!!」
私は真剣に言ったつもりなのに、何故か孝秀は麦茶を思いっきり吹き出していた。
「あ……」
伸ばした手が空中で虚しく止まるタイミングで、お母さんは嬉しそうに両手を合わせて、お昼ご飯の話をしてくれた。
「二人ともお腹空かない? 丁度お昼時だし、ご飯食べて行って! 二人が来ると思って沢山作ったのよ」
「いいんですか! お言葉に甘えて頂きます! 孝秀も久々のお母さんのご飯楽しみでしょ!」
「うん……そうだね」
四年間ほぼお弁当生活だった孝秀には、最高のご馳走に違いだろう。
お母さんは本当に嬉しそうに笑って、立ち上がる。
これはちょっとお母さんとコミュニケーションのチャンス!
「お母さん! 私も手伝わせて下さい!」
「えっ!? ふふふ、恵さんと一緒に台所に立つのも楽しそうね。お願いしちゃおうかしら」
「はい!! 不束者ですが宜しくお願いします!」
「ぶっ!!」
私は真剣に言ったつもりなのに、何故か孝秀は麦茶を思いっきり吹き出していた。