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白い背中と君の藍
第10章 エメラルドグリーン◇希望の光
お母さんの優しに触れながら、これから聞こうとしている本題に緊張してくる。
今日の目的は孝秀を親御さんに合わせることも一つだったけど、孝秀がちゃんと此処へ帰ってこれるようにするためにも、四年前に起きた出来事を知っておきたかった。
いくら親の借金があったとはいえ、孝秀が家出して眞貴子に囲われるまでの理由にはならない気がしたのだ。
せっかく会ったばかりの私に好意的に接してくれているのに、そこまで家庭の事情に首を突っ込んで何様だと思われるかもしれないけど……
孝秀の未来に『希望』の光が射して欲しい。
お母さんが煮付けをお皿に盛っているところに、意を決して切り出した。
「お母さん、不躾なことを聞いてしまうんですけど……四年間、孝秀さんに何があったんでしょうか?」
「恵さん……それをどうして?」
「すみません……失礼は承知の上なんですけど、興味本位とかでは決してなくて……孝秀さんがこちらに戻って来るためにも四年間に起きたことを知っておいた方が良いかと思ってしまって……」
怒られるのを覚悟していると、お母さんは切ない表情になって
「そう……恵さん、本当に孝秀のこと好きでいてくれているのね……。でもこれを知ったら、恵さんがショックを受けてしまうかもしれない」
逆に私のことを気遣ってくれ、話すことを躊躇っていた。
今日の目的は孝秀を親御さんに合わせることも一つだったけど、孝秀がちゃんと此処へ帰ってこれるようにするためにも、四年前に起きた出来事を知っておきたかった。
いくら親の借金があったとはいえ、孝秀が家出して眞貴子に囲われるまでの理由にはならない気がしたのだ。
せっかく会ったばかりの私に好意的に接してくれているのに、そこまで家庭の事情に首を突っ込んで何様だと思われるかもしれないけど……
孝秀の未来に『希望』の光が射して欲しい。
お母さんが煮付けをお皿に盛っているところに、意を決して切り出した。
「お母さん、不躾なことを聞いてしまうんですけど……四年間、孝秀さんに何があったんでしょうか?」
「恵さん……それをどうして?」
「すみません……失礼は承知の上なんですけど、興味本位とかでは決してなくて……孝秀さんがこちらに戻って来るためにも四年間に起きたことを知っておいた方が良いかと思ってしまって……」
怒られるのを覚悟していると、お母さんは切ない表情になって
「そう……恵さん、本当に孝秀のこと好きでいてくれているのね……。でもこれを知ったら、恵さんがショックを受けてしまうかもしれない」
逆に私のことを気遣ってくれ、話すことを躊躇っていた。