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白い背中と君の藍
第10章 エメラルドグリーン◇希望の光
視界がぼやけて、瞼が熱くなる。

『四年間の真実』は――――

優しい人たちが傷付いて起きた出来事だった。

十七歳の少年は、家族を守るために全てを抱えて……

その白い羽根を自ら捨ててしまったんだ。

一体孝秀は、どれだけ苦しんだんだろう。

孝秀が何人もの女性を抱いてきたのは、消えない傷の痛みを和らげる術だったのかもしれない。

だけど孝秀の前には誰も居なくなって、残された現実は眞貴子が与えた『鳥籠』だけ。

長い月日に純粋な少年は、『鳥籠』の中で生きることが当たり前となってしまったんだろう。

「孝秀……」

もう一度、羽ばたかせたい――――。

借金以外の問題は解決している。

お金のことを改めて話し合って、孝秀を元の生活に戻すんだ!

『希望の光』がはっきりと見えてきた!!

「お母さん……孝秀さんのこと教えて頂きありがとうございました」

私はお母さんの手を取って、深々とお辞儀をした。

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