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白い背中と君の藍
第11章 ホワイト◇君の背中に
「灯台下暗しだったわ……」

「前からちょっと、気になってたんだ」

家も近いし、何でこんな所にホテルなんか?
と思っていたせいか、思いっきり失念していた。

予約をしてなくても空いている部屋で良ければ、簡単に泊まれる。

「本当に便利な世の中よね〜」

しみじみ思ってしまう。

シンプルな間取りはホワイトカラーで統一されていて、まだ新しくもあって凄く清潔感がある。

孝秀は初めてのビジネスホテルが嬉しいのか、セミダブルのベッドに大の字になって寝っ転がっていた。

「孝秀〜!  お風呂場はユニットバスだけど、使い方分かる?」

「う〜ん……多分」

「お湯の温度調節したけど、先入る?」

「せっかくだから一緒に入ろっか?」

テンションが高いのか、孝秀から恋人っぽいお誘いを受ける。

だけど……

「お風呂場狭いから……二人は無理かな〜」

「そうなんだ……」

一緒に入れないのは残念だったけど、孝秀の中で何かが動き始めている気がした。

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