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白い背中と君の藍
第11章 ホワイト◇君の背中に
この真っ白い部屋の中で、孝秀の心に羽が広がり始めていく。
「うん! うん! 孝秀に……描いて貰いたい!」
涙がどうにも抑え切れなくて、両手で顔を覆い隠すと
「メグ……顔見せてよ」
もう痣が消えた手首を孝秀は掴んで、門をひらくみたいに手を左右に開いた。
「やぁ……見ないで……」
泣いて不細工になった顔を見られたくなくて、俯こうとすると孝秀は下から顔を覗き込んできくる。
そして……
「メグは……可愛いよ」
そう言って真っ直ぐ見上げてくる瞳は、虚空を見詰めていた目とは違って、私が映っていた。
「ふぅぅぅ……孝秀ぇ!!」
「うん……」
私の中で何かが弾け飛んで、本能のままに孝秀の胸の中に飛び込むと、腕を背中に回して力強く抱き締めてくれる。
孝秀が私だけを見ている――――!!。
叶わない願いだと思ったことが、今現実に起きていた。
「うん! うん! 孝秀に……描いて貰いたい!」
涙がどうにも抑え切れなくて、両手で顔を覆い隠すと
「メグ……顔見せてよ」
もう痣が消えた手首を孝秀は掴んで、門をひらくみたいに手を左右に開いた。
「やぁ……見ないで……」
泣いて不細工になった顔を見られたくなくて、俯こうとすると孝秀は下から顔を覗き込んできくる。
そして……
「メグは……可愛いよ」
そう言って真っ直ぐ見上げてくる瞳は、虚空を見詰めていた目とは違って、私が映っていた。
「ふぅぅぅ……孝秀ぇ!!」
「うん……」
私の中で何かが弾け飛んで、本能のままに孝秀の胸の中に飛び込むと、腕を背中に回して力強く抱き締めてくれる。
孝秀が私だけを見ている――――!!。
叶わない願いだと思ったことが、今現実に起きていた。